繰り返されるのが悪夢ではなくて絶望だから呪う事さえできない。
2005年11月7日 駄文ガラスでできた白鳥、いや、鶴かな。色が無いからわからないんだけど
なんか折り鶴みたいな感じ。
それが列をなして壁にぶつかっていくんだずっと、ずっと、ずっと。
音は聞こえない。ただそれだけが際限無く続いていくの。
そして羊を数えるのをやめてしまうように。
いつか気にもならなくなっていく。覚めるのかもしれない。逆だけど。
そうなんだ、と彼女は言った。
王子様とお姫様がいるの。王子様もお姫様も普通の…ジーパンとかの格好なんだけど、
お姫様が囚われてしまうの。
そして王子様はそのお姫様を助けに行くんだけど…
殺されてしまうの。
救いが無いね、と僕は言った。
お姫様はその王子様と一緒に天に昇って行くの。
つまりは、お姫様も…ということは聞かなかった。
そうしたらその二人の前に
草が一面に咲くの。名前はわからないんだけど。
草が一面に。
彼女は草が咲くという表現を使った。
幸せな結末でもないその世界では花は咲くことはないのだろう。
代わりに、そう、青々とした草が生い茂るそのどこかを想像して
僕はそっと彼女の髪を撫でた。
王子様とお姫様様は駆ける。名前の無い草原を。
その一瞬がいつまでも続けばいいと思いながら
その事がありえないことだと気付いてしまった2人は
だからこそその瞬間を大切にするのだろう。
道端の石英の欠片が大切な宝石になるように。
草が一面に。
もう一度くり返す彼女の言葉から
その世界は僕が想像したよりも遥かに虚無なものなんだと分かってしまった。
そこにはもはや誰もいない。
少年時代を刺激するさびしさではなく絶望というさびしさ。
繰り返される無意味で救いのない自壊と結末は同じでしかなかった。
そんな世界を繰り返し与えられる僕と彼女が
感じられる世界の質は変わらないのかもしれない。
僕はもう一度彼女の髪を撫で
ゆっくりとしっかりと体を抱きしめた。
夢は、また、夢。
なんか折り鶴みたいな感じ。
それが列をなして壁にぶつかっていくんだずっと、ずっと、ずっと。
音は聞こえない。ただそれだけが際限無く続いていくの。
そして羊を数えるのをやめてしまうように。
いつか気にもならなくなっていく。覚めるのかもしれない。逆だけど。
そうなんだ、と彼女は言った。
王子様とお姫様がいるの。王子様もお姫様も普通の…ジーパンとかの格好なんだけど、
お姫様が囚われてしまうの。
そして王子様はそのお姫様を助けに行くんだけど…
殺されてしまうの。
救いが無いね、と僕は言った。
お姫様はその王子様と一緒に天に昇って行くの。
つまりは、お姫様も…ということは聞かなかった。
そうしたらその二人の前に
草が一面に咲くの。名前はわからないんだけど。
草が一面に。
彼女は草が咲くという表現を使った。
幸せな結末でもないその世界では花は咲くことはないのだろう。
代わりに、そう、青々とした草が生い茂るそのどこかを想像して
僕はそっと彼女の髪を撫でた。
王子様とお姫様様は駆ける。名前の無い草原を。
その一瞬がいつまでも続けばいいと思いながら
その事がありえないことだと気付いてしまった2人は
だからこそその瞬間を大切にするのだろう。
道端の石英の欠片が大切な宝石になるように。
草が一面に。
もう一度くり返す彼女の言葉から
その世界は僕が想像したよりも遥かに虚無なものなんだと分かってしまった。
そこにはもはや誰もいない。
少年時代を刺激するさびしさではなく絶望というさびしさ。
繰り返される無意味で救いのない自壊と結末は同じでしかなかった。
そんな世界を繰り返し与えられる僕と彼女が
感じられる世界の質は変わらないのかもしれない。
僕はもう一度彼女の髪を撫で
ゆっくりとしっかりと体を抱きしめた。
夢は、また、夢。
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